気のバリア作成と瞑想の深化

小周天が完成し、毎日行っていると全身の経絡に陽気が流れ込んでいきます。その後の変化について説明します。

気のバリア作成

小周天を完成させた初めは、まだ陽気の通るところだけが熱く感じます。しかし何度も陽気を通していくと、横にある経絡にも陽気が流れ始めます。やがて陽気は体全体に流れ始めるのです。全身が陽気に満たされた状態になったら次に進みます。

陽気を強めると、全身から気が噴き出すようになってきます。それはやがて部屋いっぱいに広がります。この陽気のバリアは結界として作用し、霊的な存在に外から邪魔されるのを防ぐ役割があります。またこの中に入っていると精神が落ち着き、瞑想状態がどんどん深化していきます。これは仙道で明確な説明はありませんが、フナではアカ体(Aka-Body)と呼ばれるものです。この陽気の広がりに触れるものは、実体のある感触として感じることが出来ます。

ここからは口伝の一部となります。広がった陽気の中に入り、その状態でもう一度呼吸法から陽気の発生、小周天を行っていきます。陽気のバリアを作って結界とし、改めて陽気発生を行うのです。今度は完成した陽気を広げず、逆に圧縮していきます。圧縮された陽気を、下丹田、中丹田、上丹田に置いて錬気を行います。この時、気の変質を伴うのですが、これは潜在意識による陰気との混和を行うための前準備となります。

この段階まで来ると、呼吸による気の強化はできません。すでに陽気が強すぎるため、呼吸による気の発生では強くできないのです。瞑想を深化させ、潜在意識による錬気に切り替えます。ここで止観の瞑想と自己催眠が役に立ちます。そもそも陰気は意識で扱うことが出来ないので、この先は瞑想も進めなくてはいけません。十分に陽気と陰気が強まれば、いよいよ大周天へと進みます。